ラズパイ3をサーバー化してファイル共有する

RasPi 3B+ のファイルServer化
NAS[Network Attached Storage]構築手順書
2019年6月版

2019年6月にラズパイ3をサーバー化した時の手順メモです。 古い情報ですが、2020の9月でもできたので保存場所の統一も兼ねて投稿しました。


Windowsにインストールしたソフト

【サーバー構築に必要な Windowsソフト 】

最低限必要なのはSDカードにOSイメージを書き込むソフトとターミナルソフト 他は適宜

【ターミナルソフト】

TeraTerm

ネットワーク上に設置したRaspberry Piと接続して操作する

【SDカード操作関連】

Win32DiskImager

Raspberri PiのOSイメージをSDカードに書き込む。 直接OSを入れたほうがSDカードのパーティションも複雑に分割されないので

SD Formatter

SDカードを再フォーマットするのに使う。

【ファイル転送】

WinSCP

Raspberry Piとファイルのやり取りをする サーバーにFTPを入れないので必要


ラズパイの設定

1. OSのダウンロード

以下のリンクからRaspbian Stretch with desktop and recommended softwareをダウンロードする(ファイル名:2019-04-08-raspbian-stretch-full.zip) RaspbianDWPage Raspbian_Downloads_Page

2. SDへの書き込み・起動

SD Card Formatter Win32DiskImager(balenaEtcher等)等を使い書き込む ※Win32DiskImagerはWriteをクリックすること

3.ソフトウェアの更新

terminal上で以下のコマンドを入力する

sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade

4.ファームウェアの更新

terminal上で以下のコマンドを入力する

sudo rpi-update

5.ラズパイの設定

ラズパイの設定からSSHを有効にする 念のためVNCも有効にする

再起動

sudo reboot

※この段階でVNCSSHが有効になっているので VNC Viewer または Tera Termが使用できる。

6.rootパスワードの設定

初期状態ではrootユーザのパスワードが設定されていない rootは管理ユーザーなので一応鍵をかけておく、 コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力する

sudo passwd root

入力後、続けてパスワードを入力する 入力した文字列は表示されないが入力できている。 最後に以下の表示が出れば正常にパスが変更される。

passwd: password updated successfully

7.ネットワーク設定(IPアドレスの固定)

※意外とミスしやすいので注意

今後のSSH接続に備え、LAN上でのRaspberry PiIPアドレスを固定する 設定ファイルは/etc/network/interfaces まず、初期ファイルをコピーしてバックアップします。

sudo cp /etc/network/interfaces /etc/network/interfaces.org

以下コマンドで編集に入ります。(leafpadとしてテキストファイルで編集してますがvimでもnanoでもOK)

sudo leafpad /etc/dhcpcd.conf

末尾に以下の意味の内容を追加してください(環境によって適宜変える箇所があるので注意) - interface eth0 - interface eth0だと優先 - static ip_address=[設定したい固定IPアドレス]/24 - static routers=[デフォルトゲートウェイIPアドレス] - static domain_name_servers=[DNSサーバーのIPアドレス]

固定したいIPアドレスは 例として192.168.100.105とする

interface wlan0
static ip_address=192.168.100.105/24
static routers=192.168.100.1
static domain_name_servers=192.168.100.1

アドレスの設定は※以下で調べて自分の環境に合わせてください。

ネットワーク設定ができたので一度シャットダウンのコマンドは以下

sudo shutdown -h now

ラズパイの電源を再導入し、 コマンドプロンプト(端末など)を起動して

7.固定したIPアドレスの確認

ラズパイを再起動後、PC側で以下のコマンドでネットワークの状態を確認

ping 192.168.100.105

ping以降のコマンドは固定化したIPアドレス

8.SSHで接続

PCからTeraTermを立ち上げ、ラズパイのIPアドレスTCP/IPのホスト(T)に入力する

OKを入力すると以下の画面になれば接続に成功している

ユーザー名にpi、パスフレーズに初期設定で設定したパスワードを入力してOKを押す ログインできれば、TeraTerm上にコマンドプロンプトが表示


Sambaのインストール・設定

1. Sambaをインストール

以下のコマンドでインストール

sudo apt-get install samba

2. vimをインストール

Tera Term上で作業したいのでvimをインストール

sudo apt-get install vim

3. Sambaの設定

sudo vim /etc/samba/smb.conf

以下の意味をもつ内容をShare Definitionsセクションに記載する - [pi] ⇒ 共有名。Windows上で表示されるフォルダ名 - path = /home/pi ⇒ 共有するフォルダのパス - read only = No ⇒ 読み込みも書き込みも可能 - guest ok = yes ⇒ ゲスト権限で接続 - force user = pi ⇒ ファイル操作は、ユーザー:piにより実行

#======================= Share Definitions =======================
・
・
[pi]
path = /home/pi
read only = No
guest ok = Yes
force user = pi

4. 動作確認

Windows

エクスプローラーを開いて、左下のネットワークをクリック。\の後に以下の固定IPアドレスを入力

¥¥192.168.100.105

Mac

ファインダーを開いてCommand+Kを入力 サーバーアドレスを聞かれるので smb://[ラズパイのIPアドレス]を入力 ゲストを選択して接続を行う マウントするボリュームはpublicを選択


ファイルの転送

1. WinSCPの設定

WinSCPを起動しホスト名にラズパイのIPアドレス、ユーザー名とパスワードを入力


参考にしたリンク一覧